古事記


一番古い日本の物語

『天岩屋戸』
須佐之男命は、亡き母イザナミの死を嘆き悲しみ続ける。説得しきれない父イザナギは、 地の国から彼を追放する。太陽神である姉、天照大御神の住む高天原へ行った須佐之男命は、田の畔を壊して溝を埋めたり、御殿に糞を撒き散らしたりの乱暴を働いた。それを恐れた天照大御神は、天岩戸に引き篭ってしまった。高天原も葦原中国も闇となり、様々な禍(まが)が発生した。八百万の神の策略で、天宇受女命が踊り、外の騒ぎを不思議に思った天照大御神は、天岩屋戸より再び姿を現す。

この物語の演出は、日本の神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞『神楽』よりその舞台美学を着想した。伝統の色合い鮮やかな衣装、表情豊か面を用い、様式化されたその踊りは、快活で非常に生き生きとしている。

演出/振り付け:岡田小夜里
翻訳/脚本:ヴァニナ・ルシアニ