アムール リキッド


高村 光太郎 『智恵子抄』より

『アムール リキッド』は、20世紀初頭に生きた有名な彫刻家/詩人である高村光太郎の妻、高村智恵子へ捧げた詩をもとに創られ作品である。
智恵子は光太郎と結ばれるが、後、狂気の道へとその運命を辿ることとなる。それは、アーチィスト同士の情熱ある恋愛を象徴し、フランスのおいては、カミーユ・クローデルとロダンに匹敵するであろう。
この恋愛は、光太郎作の詩集『智恵子抄』に集結される。出版時には、その純潔さ故にスキャンダルの的となってしまった。しかし、今でも再版の繰り返されるこの詩集は、自由に愛し合うことの象徴として、日本人の心に永遠に刻まれ続けるのである。

演出/振り付け:岡田小夜里
翻訳/脚本:ヴァニナ・ルシアーニ